コロナ禍になって丸2年。
まだまだ制約はあるものの、主なフェスはのきなみ再開されてきています。
この記事を読んでいる方の中には、フェスに行ってみたいけど「こんなおばさんがフェスに行ったら浮いたりしない?」とか「一人で行ったら笑われない?」と思っちゃってる人も多いのではないでしょうか。
全然そんなことはありません。
なぜなら観客は観客のことなんて見てません。ステージに夢中だから。個人的には一人焼肉より難易度低い。
私はアラフォーでフェスデビューして、その魅力に取り憑かれてから、コロナ前まではよくフェスに行っていました。一人で。
私も初めてフェスに行ったときは若い子ばかりだし、外国人多い(サマソニは海外アーティストも来るので外国人も多い)しで、オドオドしてました。
でも大丈夫。ライブが始まってしまえば、そんな気持ちも吹き飛びます。フェスのあの高揚感はフェスでしか味わえません。少しの勇気を出せば、素晴らしい世界が待っています。
そんな素晴らしい世界の魅力を一人フェスマスターのわたしが紹介します。
好きなアーティストを好きな距離感で見られる
正直これだけでも一人で行く価値があります。
たいていのフェスは複数のステージで、タイムテーブルに沿って同時進行で行われます。
しかし自分と音楽の趣味がまったく同じという人は意外といません。問題は連れの人が見たいライブと、自分の見たいライブがカブってしまったときです。それぞれが見たいライブを見れば問題ないのですが、相手が一人行動できない人だった場合、最悪相手のライブに付き合って自分の見たいライブが見れないことになります。
もちろん友達と騒いだり飲んだり、フェスをお祭りとして楽しむのもアリです。あまり知らないアーティストだったけど、友達に付き合ってライブを見たら意外にハマったということもあるでしょう。
でも純粋に音楽を聴きたい人、推しのアーティストは絶対に押さえたい人は、下手に複数で行くよりは一人で行ったほうがいいでしょう。好きなアーティストは前のほうで見たい人はなおさらです。
現在は会場によって違うと思いますが、以前は座席の決まってないフェスでは、お目当てのアーティストを前のほうで見るために何時間も前から並ぶのは普通でした。(お目当てでないアーティストのライブもノリノリで参加それはしましょう。マナーです。)複数で行ったほうが待ち時間は苦痛ではありませんが、一人のほうが心置きなく何時間も前から待つことができます。
逆に疲れたからゆっくり見たいときは後ろのほうへ行きます。ゴールデンウィークの気候のいいときに原っぱに座って、アルコールをたしなみながらほろ酔いで生の音楽を聴いているときは、年を取るのも悪くないなと思うものです。
また人気のあるアーティストは入場制限がかかるから早めに行っておこうとか、シャトルバスが混む前に早く帰ろうとか、一人で行くととにかく融通がききます。体力に限界があるおばさんだからこそ、一人にメリットがあるのです。
コロナ禍の今だからこそ一人がいい
フェスはライブ以外にも様々な楽しみかたがあります。
屋台はたくさんあるし、インスタ映えするオブジェがそこかしこにあります。家族でピクニック感覚で来る人もいれば、テントを持ち込んでアウトドアを楽しむ人もいます。そして推奨はされていませんがモッシュやダイブなど、もはや暴れるのが目的の人もいる。
フェスの雰囲気は独特です。満員電車など比ではないくらいの、密集と熱気。夏フェスなどよく死人が出ないなと毎年思うくらいです。参加人数も膨大なため、行き帰りの混雑も避けられません。コロナが始まりたての頃、フェスが叩かれのきなみ中止に追い込まれたのはこのためです。
今現在どこまで対策が行われているのか、それは各会場によって違うでしょう。しかしマスク着用、ライブ中の声出し禁止は確実。酔って騒いだりも以前よりしずらい。
それだったら一人で淡々と楽しむのも大アリでしょう!初めて一人で行くという人はタイミング的は今なんじゃないでしょうか。
一人で行くのが一番の感染対策です。
もちろん拍手をしたり体を動かしたりして、ライブを楽しんでいることを最大限アーティストに伝えましょうね。
人の優しさが身に沁みる
フェスにいる人たちはみんなとても優しいです。
みんなでいいフェスにしようという意識があるし、推しのTシャツをいる人は推しの評価を下げたくないという気持ちが少なからずあります。
私は一人で行っているせいか、いつもみなさんとても親切にしてくれます。
一番前の場所を譲ってもらえたり、モッシュで転んだときに助けてもらえたり。推しのバンドの大切なタオルを落としてしまったときに、祈るような気持ちで落とし物の保管所に行ったらちゃんと届いてました!このときは本当に感謝しました。
他にもこういうことがちょくちょくありました。一人でしか行ったことがないので比較はできませんが、一人のほうがこういう機会が多いような気がします。
どうしてみんなこんなに優しいんだろうって考えたら、やっぱりみんな幸せだからでしょう。音楽が好きで、ライブが好きで、フェスにいられることが幸せでたまらないんです。
幸せな人は他人にも優しい。私はフェスでそれを学びました。
思う存分感情を爆発させることができる
悲しいですが、おばさんになると若いときのように感情を表に出せなくなってきました。どうしても頭の片隅に「いい大人が」という言葉がちらつきますし、周りの目があります。
フェスでは年齢関係ありません!
思う存分ノッて、はしゃいで、楽しみましょう!
ちなみに私は初めてエレカシのライブをフェスで見たとき、2曲目で耐えられず号泣しました。あとサンボマスターのライブのときはいつもちょっと泣きそうになります。
私は一人行動するときは周りの目はまったく気にならないタイプですが、人と行動するときは相手の目はとても気になるタイプです。知り合いが隣にいたらとてもじゃないけど、大声で叫んだり泣いたりすることはできません。一人だからできることなのです。
ライブが終わったあと友達と感想を言い合うのも好きですが、私は余韻に浸るのがもっと好きです。
一人での帰り道、私はとても幸せなのです。
おばさんだからこそ、フェスに行ってほしい!
初めてのフェスでライブが始まるのを待っているとき、私の前に私より年上であろうご婦人が二人いました。それを見て私、なんかめっちゃいいなって思ったんですよ!たぶん子育てとか落ち着いて、やっと友達とライブとか行けるようになったんだろうな。楽しそうだなって。何より「なんだ、いくつになってもフェスって来ていいんじゃん!」希望が持てました。
私ももっとおばさんになってもフェスに参加して、若い子にそう思ってほしいなって勝手に思ってます。
私は大人にこそ、もっとライブとかフェスとか行ってほしいんですよ。
だって何年かしたら足腰弱ってくるし、いつかライブに行こうと思っているうちにバンドが解散してしまうかもしれない。またいつコロナみたいな伝染病が流行るかわからない。
人生の後半戦、できるだけやり残したことがないようにしましょうよ。
ワンマンではチケットが取れないアーティストも、フェスだったら比較的取りやすいです。
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